電話器を発明し、1300以上もの特許を取得し発明王と呼ばれるトーマスエジソン。
そんな偉大なエジソンの共同事業者になりたい。
それが、エドウィン・C・バーンズという人物の願いでした。
バーンズはエジソンと共同で事業を行いたいという強い願いは持っていたものの、エジソンと知り合いだったわけでもなく、エジソンのもとへ行くまでの交通費も持っていないうような状態でした。
しかし、バーンズはあきらめることなく、エジソンのものへたどり着き「自分と共同で事業をしてほしい」とエジソンに願い出るのです。当然、エジソンはいきなりやってきた初対面の男と、共同で事業を行うわけもなく、バーンズはエジソンの研究所で雇われの身として安い賃金で働くことになります。
普通なら、「こんなことなら他の仕事をして収入を得た方がましかな」なんて考えてしまいがちです。しかしそんな状況になっても、バーンズは「エジソンと共同で事業を行う」という願望をあきらめませんでした。バーンズが諦めずに日々を過ごしていたところに、思わぬチャンスがおとずれます。
ある時、エジソンが新しい「エジソン式蓄音機」を完成させましたが、研究所のセールスパーソンたちは「こんなもの売れない」と決めててかかり誰も売ろうとはしませんでした。
バーンズだけは違いました。彼は「これはぜったい売れる」と確信していたため、エジソンが発明した蓄音機を売りに走ります。すると、彼の考えが的中し、蓄音機はみるみる売れていきました。
そしてついに、彼はエジソンと蓄音機の全国独占販売契約を交わすことができたのです。
「自分はエジソンと共同で事業を行う」という強い願望を持ち続けた結果、彼は願いを叶えただけでなく、巨額の富を得ることにもなったのです。バーンズは当時の金で12億もの額を稼いでいました。
しかし、何よりも大切なことは、巨額の富を得たという結果ではなく、バーンズが自分の考えや願望をあきらめずに持ち続けたことです。
もっとお金がほしいとか、ほんとはやりたいことがあるとか、誰でも願望はもっているはずです。願望はあるのに、今の暮らしを変えられなかったり、自分のやりたいことに一歩踏み出すことに不安があったり…
それは当然なことです。誰でも不安はありますよね。
でも、自分のほんとにやりたいことや願いを強く持ち続けていれば、願望は叶います。
なんとなく過ぎていく毎日に、不安や不満があるなら、強い気持ちをもって一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。