1848年 アメリカのカリフォルニア州で新しい金脈が発見され、一攫千金を狙って多くの採掘者がカリフォルニアの鉱山に押し寄せました。
ある一人の男もまた一攫千金を狙って鉱山へとやってきました。その彼は幸運なことに、ピックとシャベルで1ヶ月も掘り進むうちに金脈を掘り当てたのです。
「やった!なんと幸運なことだ!ここをどんどんほっていけば巨万の富を得ることができる!」
彼はさっそく、借金をし金鉱を運ぶ機械を購入しました。
「これで俺は大金持ちだ!」
彼はどんどん金を掘り出し、あっという間に機械を購入した借金を返済してしまいました。
あとは、自分の儲けのために金を掘り出していくだけです。
しかし、しばらく掘りすすめると金はすっかり出なくなりました。掘っても掘っても金が出ないのです。
祈る思いで諦めずに採掘をつづけていたものの、結局金が出ることはなく、彼は絶望してあきらめざるを得なくなりました。
彼は、購入した機材を廃品回収業者に安く売り払い、山を降りていきました。
ここで話は終わりではありません。
機材を購入した廃品回収業者は、鉱山技師にその男があきらめてすてていった鉱山を再調査を依頼したのです。
すると!なんと、あと91センチ先に金鉱脈が眠っていたのです!
あと91センチです!
もちろんその廃品回収業者は、金鉱脈を掘り当て巨万の富を得ることになるのです。
この話を聞いてどう感じましたか?
「廃品回収業者、すげーラッキーじゃん!」と思いますか?
この話には2つのポイントがあります。
まず、大金持ちになるまであとわずか91センチだったということ。あと一歩がんばれなかっただけで、大事なチャンスを逃してしまうことがあります。自分の願いや夢があるなら、最後まであきらめずに突き進むべきです。
私が好きな音楽の中に、DREAMS COME TRUEの「何度でも」という曲があります。その中の歌詞にこのようなフレーズが登場します。
一万回だめで へとへとになっても
一万一回目は 何か変わるかもしれない
あきらめずに10001回目にチャレンジすることが、願望を叶えるためには大切なのですね。
そしてもうひとつ。
金鉱脈を掘り当てて大金持ちになった廃品回収業者の行動です。彼はやみくもに掘り出すのではなく、鉱山技師に調査を依頼しているのです。自分一人ですべて直感でやるのではなく、その道の専門家に聞いてから行動に移す。
これが物事がうまくいく秘訣です。