いきなりですが、問題です。
Q.あなたの友人が「100万円を貸して欲しい。1年後にちゃんと返すし利子もつけて105万円にして返すから!」とお願いしてきました。あなたは100万円を貸しますか?
100万円を貸すか貸さないかは、あなたとその友人との親密度による部分もあるでしょう。そのあたりの複雑な点はおいといて、シンプルに考えてみます。あなたにお金の余裕があれば、「まぁ1年後に105万円になるんだし、貸してもいいかな」なんて考えるかもしれません。
時間という軸を交えてじっくり考えてみましょう
1年の間に別の機会を失うことを考える
友人に100万円を貸さなかった場合、その100万円をどうしますか?
一番ベタな方法で、銀行に預金してみましょう。
2019年1月29日現在、UFJの普通用金の金利は年利で0.001%です。
超低金利ですね。
UFJの普通預金に100万円預けると、1年で100万1,000円になります。
少な….
めちゃくちゃごくわずかですが、1年間UFJに預金しておけば1,000円ゲットできます。
友人に貸してしまうと、この1,000円をゲットするチャンスを逃すことになります。これを機会費用といいます。
1年後とは不確実な未来だということを考える
この超低金利時代に、銀行に預けることを考えると友人に貸して1年後に5万円ゲットしたほうが儲かるやん、なんて気になりますよね。
しかしです。
その友人は間違いなくお金を返してくれますか?いくら信頼できる友人でも未来は予測できません。3ヶ月後に事故にあうかもしれないし、大きな病気にかかるかもしれません。
この、なんともいえないモヤモヤとした未来のことを「不確実性」と呼びます。
未来の価値を現在の価値に置き換える
そこで、将来のお金の価値を今日の価値「現在価値」に換算する必要があります。
友人から100万円貸した場合、1年後には105万円になって返ってきますが、友人に100万円貸すことでUFJからもらえる金利0.0001%がなくなりますのでその分を割り引きします…
105万円 ÷ 1.0001 = 104.9万円
さらに、不確実性ですが、1年てけっこう先ですよね。何が起こるかわかりません。お金が返ってこない可能性が10%くらいあるとしましょう。上の式に追加します。
105万円 ÷ 1.1001 = 95.4万円
つまり、友人に100万円貸すというこのケースですと105万円とはいえ、現在の価値にすると約95万円にしかならんのです。
こんな感じで、時間という軸をお金に関係させるとお金の価値は変わってしまうんですね。